運動時の心拍数ってどれくらい?心拍数をモニタリングして持久力をアップさせよう!

Training

「もっと長く走れるようになりたい」
「持久走のタイムを効率的に上げたい

持久力を向上させたいと考えたとき、
多くの人が
「とにかく走ればいい」
と考えがちです

しかし、がむしゃらなトレーニングは効率が悪いだけでなく、
オーバーワークによる怪我や停滞を招くリスクがあります、、、、、

そこで無理なく、効率的に持久力を上げたい時に活用したいのが「心拍数」です!!

心拍数は、あなたの体が運動に対してどの程度の負荷を感じているかを示す
「ペースメーカー」です🏃‍♂️

心拍数を正しく管理することで、
運動の強度を科学的にコントロールし、
最短ルートで持久力を高めることが可能になります!

本記事では、運動時の心拍数の目安から、持久力向上のメカニズム心拍計(スマートウォッチ)を活用した具体的なトレーニング法まで、最新の科学的知見を交えて徹底的に解説します。

長く動き続けるだけが持久力トレーニングじゃない!
どうしてもタイムが伸びない、、を一緒に解決しましょう!

こんな人におすすめ

・運動時の心拍数について知りたい

・効率よく持久力を伸ばしたい

・心拍計を効果的に使いたい

筆者について
筆者について

NSCA-CSCS、NASM-PES等のトレーニング資格を活かし
大学・高校ラグビー部、高校空手部のS&Cコーチとして活動しています。

現場での体験やエビデンスを踏まえながら、
トレーニングや栄養に関する知識を共有していきます!

1. 運動時の心拍数とは?

そもそも、なぜ運動中に心拍数を測る必要があるのでしょうか。

まずは心拍数の定義と、それが私たちの体力(持久力)とどのように結びついているのかを整理しましょう。

心拍数とは

心拍数とは、1分間に心臓が拍動する回数のことです
(単位:bpm = beats per minute)
心臓は全身に酸素と栄養を運ぶポンプの役割を果たしています。


運動を始めると、筋肉はより多くの酸素を必要とするため、心臓は拍動を速めて血液を送り出そうとします。

心拍数は「運動強度(体のきつさ)」を客観的に数値化したもの
とイメージすると分かりやすいです!

心肺機能の生理的適応と持久力

持久力(スタミナ)の本質は、
心肺機能の高さにあります。科学的には、「最大酸素摂取量(VO2max)」
という指標で評価されることが多いです。

VO2max(最大酸素摂取量): 1分間に体内に取り込める酸素の最大量。
これが高いほど、より多くのエネルギーを酸素を使って生み出すことができます。


ここで重要なのが、VO2maxと心拍数の密接な関係です。
VO2maxは
「一回拍出量(心臓が一度に送り出す血液量)× 心拍数 × 動静脈酸素較差(筋肉が血液から酸素を取り込む割合)」
という式で表されます。
この式の構成要素である心拍数をモニタリングしながらトレーニングを行うことで、適切な負荷をかけることができます

持久力トレーニングによって適切に負荷をかけることで、体には以下のような
「生理的適応」が起こります。

  1. 心肺機能の向上とVO2maxの増大: 心筋が強化されることで、一度の拍動で送り出す血液量(一回拍出量)が増加します。
    これにより、同じ運動でも低い心拍数でこなせるようになり、最大酸素摂取量そのものが引き上げられます。
  2. 乳酸性作業閾値(LT/AT)の向上: 血液中の乳酸濃度が急激に上昇し始めるポイント(閾値)が高まります。
    これにより、より高い強度の運動を、疲労を溜めずに長時間継続できるようになります。
  3. ランニングエコノミー(運動効率)の改善: 同じペースで走るために必要な酸素消費量が減少します。
    心肺だけでなく、筋肉や神経系の適応によって、より少ないエネルギーで効率的に動ける体へと変化します。
  4. 毛細血管密度の向上: 筋肉の隅々まで酸素を届けるための「道路」が増え、酸素供給と老廃物の除去効率が劇的に向上します。
  5. ミトコンドリアの活性化: 細胞内でエネルギーを作る「工場」であるミトコンドリアの数とサイズが増加します。
    これにより、糖だけでなく脂肪を効率よくエネルギー源として利用できるようになります。

特定の心拍域でトレーニングを行うことが、これらの適応を最も効率的に引き起こします。

2. 運動時の心拍数の目安はどれくらい?

「どれくらいの心拍数で運動すればいいのか」を知るためには、
まず自分の限界値である「最大心拍数」を把握する必要があります。

最大心拍数の推定式

最も一般的な計算式は以下の通りです。

最大心拍数 = 220 - 年齢

(例:30歳の場合、220 – 30 = 190 bpm)

より精度が高いとされる「ゲルシュマン・フリッツの式」や、アクティブな人向けの「211 – 0.64 × 年齢」などもありますが、まずは「220 – 年齢」を目安にして問題ありません。

カルボーネン法による目標心拍数の算出

持久力アップに最適な心拍数を算出するには、安静時の心拍数も考慮した**「カルボーネン法」**が推奨されます。

目標心拍数 =(最大心拍数 - 安静時心拍数)× 運動強度(%) + 安静時心拍数

例えば、30歳(最大190)、安静時心拍数60の人が、強度60%の有酸素運動を行いたい場合: (190 – 60)× 0.6 + 60 = 138 bpm

【重要】心拍数モニタリングの注意点

運動時の心拍数は、強度が上がりVO2maxに近づくほど、個人差や測定環境による誤差が生じやすく、計算値が不正確になる傾向があります。また、最大心拍数や反応性は人によってかなりバラツキがあるため、算出された数値は絶対的なものではなく、あくまで「一つの目安」として捉えることが重要です。

3. 心拍数ゾーンの考え方

心拍数トレーニングでは、最大心拍数に対する割合(%)によって「ゾーン」を5段階に分けるのが一般的です。

ゾーン強度目的・効果感覚
Zone 150-60%リカバリー
ウォーミングアップ
非常に楽(会話が余裕)
Zone 260-70%脂肪燃焼、基礎持久力(LSD)楽(会話が続く)
Zone 370-80%有酸素能力の向上、スタミナ強化ややきつい(息が弾む)
Zone 480-90%無酸素性作業閾値(AT)の向上きつい(会話が困難)
Zone 590-100%瞬発力、最大能力の引き上げ(HIIT)非常にきつい(数分が限界)

持久力アップの鍵は「多角的なプログラム」の組み合わせ

単一のトレーニングを繰り返すのではなく、目的に応じて強度や形式を変えた複数のプログラムを組み合わせることが、生理的適応を最大化する鍵です。

  1. LSD(基礎構築): 低強度で毛細血管と脂質代謝を発達させる。
  2. ペース・テンポ走(閾値向上): 乳酸が溜まりにくい体を作る。
  3. インターバル走(心肺強化): 心拍出量を高め、VO2maxを押し上げる。
  4. レペティション / HIIT(最大出力): フォームの改善と無酸素エネルギーの最大化。
  5. ファルトレク(適応力): 自然な変化の中で心肺と脚力の両方を鍛える。

4. 代表的な持久力向上トレーニングと心拍活用術

心拍計を使い、強度の異なる各プログラムを適切に実施する方法を解説します。

① LSD(ロング・スロー・ディスタンス)

  • Target
    基礎体力の構築、毛細血管の発達、脂質代謝能力の向上
  • Heart rate
    Zone 2
    (最大心拍数の60-70%)
  • Point
    60分〜120分の長時間
    心拍が上がりすぎたら迷わずペースを落とします。

② ペース・テンポ

  • Target
    乳酸性作業閾値(LT)の引き上げ。
  • Heart rate 
    Zone 3〜Zone 4の入り口(最大心拍数の75-85%)。
  • Point
    20分〜40分間、一定の「ややきつい」強度を維持します。心拍計は「強度が落ちていないか、上がりすぎていないか」を確認するのに役立ちます。

③ インターバル走

  • Target
    最大酸素摂取量(VO2max)の向上。
  • Heart rate
    Zone 4後半〜Zone 5(最大心拍数の90-95%)。
  • Point
    疾走と休息(ジョグ)を繰り返します。休息中に心拍数がどの程度下がるかを確認し、回復能力を把握します。

④ レペティション / HIIT(高強度インターバルトレーニング)

  • Target
    スピード、無酸素性能力、ランニングエコノミーの改善。
  • Heart rate
    Zone 5(最大心拍数の95%以上)。
  • Point
    インターバルよりもさらに強度が高く、休息を長めに取って完全回復を狙います。強度が最大に近いため、心拍計の数値がピークに達するまでのタイムラグを考慮します。

⑤ ファルトレク

  • Target
    変化への対応力、有酸素・無酸素の両面を刺激。
  • Heart rate
    Zone 2〜Zone 5までを不規則に行き来する。
  • Point
    地形の変化や気分に合わせてスピードを変えます。心拍計で「今の強度がどのゾーンにあるか」を客観的に確認しながら、遊び感覚で負荷を変動させます。

5. 心拍数をモニタリングする方法

現代において、心拍測定は非常に身近になりました。主に以下の3つの方法があります。

1. 光学式心拍計(スマートウォッチ)

Apple Watch, Garmin, Fitbitなどに搭載。手軽さが最大のメリットです。

  • 活用術: 24時間の安静時心拍数を記録し、オーバートレーニングの兆候(朝の心拍数がいつもより高いなど)を察知するのに適しています。

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2. 胸ベルト式心拍計

心臓の電気信号を直接読み取るため、HIITなどの激しい運動でもタイムラグなく正確な数値を測定できます。

私自身もお試しで3000円程度の心拍計を使用したことがありますが、使いずらく結局買い替えました(笑)

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3. 上腕式光学心拍計

手首よりも精度が高く、胸ベルトよりも装着感が良いため、本格的なトレーニングを始める方に人気です。

6. 運動時の心拍数に関する疑問・注意点

Q. 暑い日に心拍数が上がりやすいのはなぜ?

気温が高いと体温調節のために皮膚への血流が増え、心拍数が上昇します(心拍ドリフト)。
夏場は数値が10bpmほど高く出やすいため、心拍数だけに固執せず、無理のないペース調整が必要です。

Q. 心拍数が上がりすぎた時の対処法

動悸やめまいを感じた場合は、すぐにZone 1以下まで強度を下げ、歩行に切り替えてください。

7. まとめ

  • 心拍数とは「運動強度(体のきつさ)」を客観的に数値化したもの
  • 最大心拍数とカルボーネン法をつかってトレーニングの目的を明確化しよう!
  • 心拍ゾーンを参考にする!
    Zone 1(50-60%)
    リカバリー・ウォーミングアップ
    Zone 2(60-70%)
    脂肪燃焼、基礎持久力(LSD)
    Zone 3(70-80%)
    有酸素能力の向上、スタミナ強化
    Zone 4(80-90%)
    無酸素性作業閾値(AT)の向上
    Zone 5(90-100%)
    瞬発力、最大能力の引き上げ(HIIT)
  • 代表的な持久力トレーニングを組み合わせてトレーニングしよう
    LSD(基礎構築)
    ペース・テンポ走(閾値向上)
    インターバル走(心肺強化)
    レペティション / HIIT(最大出力)
    ファルトレク(適応力)

最後までお読みいただきありがとうございました。
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参考文献・出典:

Düking P, Zinner C, Trabelsi K, Reed JL, Holmberg HC, Kunz P, Sperlich B. Monitoring and adapting endurance training on the basis of heart rate variability monitored by wearable technologies: A systematic review with meta-analysis. J Sci Med Sport. 2021 Nov;24(11):1180-1192. doi: 10.1016/j.jsams.2021.04.012. Epub 2021 May 12. PMID: 34489178.

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